北海道のすみれ
 北海道という地には、とても多くのすみれたちが自生しています。それから、簡単にはお目にかかれない種も多いように感じます。
 ベースにさせていただいた資料は北海道の自然雑誌「ファウラ(faura)2008年春号」です。編集さんからメールをいただいて、書籍情報で紹介したのがきっかけですが、自らバックナンバーも含めて注文して入手して正解でした。
 2010年、時期をずらして道南と道東を巡ってみました。本州なら高山に自生するすみれたちが、海岸草原で普通に見られることを実感することができました。もっと歩きまわってみたい大地です。
(2008/6/08)

 2022年、日高山脈の先端部に当たる十勝川河口部から、襟裳岬を周って、アポイ岳に登りました。最終日、イソスミレを探したのですが、見つけ出せなかったのは残念です。空港を通り過ぎて、帯広図書館で少し情報を入手しています。
(2022/6/14)

 改めて、このページを見ると、2010年に、すみれを観察する旅に2回も訪れていることが説明されていませんでした。函館を手始めに室蘭近辺まで歩いた道南の旅と、サロマ湖から知床、釧路までを走った道東の旅です。まだまだ出掛けたいのですが、うまく段取りができなくて残念です。
(2023/7/13)



フイリミヤマスミレ アイヌタチツボスミレ フチゲオオバキスミレ オオバタチツボスミレ ヒカゲスミレ トヨコロスミレ
種(無茎) 変種または品種 参考資料 補足
アカネスミレ A) B)
オカスミレ A) 無毛品種
アケボノスミレ A) B)
ウスバスミレ A) B)
コスミレ A)
サクラスミレ A) B)
チシオスミレ
シハイスミレマキノスミレ A)
シロスミレ A) B)
トヨコロスミレ 白花変種
スミレ A) B)
アナマスミレ A) B) スミレの海岸性変種
スミレサイシン A) B)
タニマスミレ A) B)
チシマウスバスミレ A) B)
ナンザンスミレヒゴスミレ A) 函館市のみ(移入の可能性あり)
ヒカゲスミレ A) B)
フジスミレヒナスミレ A) B)
マルバスミレ A) B)
ミヤマスミレ A) B)
フイリミヤマスミレ B)
種(有茎) 変種または品種 参考資料 補足
アイヌタチツボスミレ A) B)
アポイタチツボスミレ A) B) 塩基性岩地に咲く品種
アオイスミレ A) B)
イソスミレ A) B)
イブキスミレ A)
エゾアオイスミレ A) B)
エゾノタチツボスミレ A) B)
オオタチツボスミレ A) B)
オオバキスミレ A) B)
エゾキスミレ A)
フギレオオバキスミレ A) B)
フギレキスミレ A) B)
フチゲオオバキスミレ A) B) 海岸性変種
ミヤマキスミレ A)
オオバタチツボスミレ A) B)
キバナノコマノツメ A) B)
シソバキスミレ A) 塩基性岩地に咲く変種
シレトコスミレ A)
ジンヨウキスミレ A)
(タカネスミレ)エゾタカネスミレ A)
タチツボスミレ A) B) ケタチツボスミレ
ナガハシスミレ A) B)
ニオイタチツボスミレ A) B)
ニョイスミレ A) B)
アギスミレ A) B) 葉が弓状の品種
ムラサキコマノツメ A) 紫色が強い高地性品種
種(自然交雑) 参考資料 補足
種(自然交雑 無名) 参考資料 補足

書籍上、表現が不確かな種に関しては除外し、変種や品種については主要なもののみを選びました 〇=自生確認

記号 参考資料 著者、編者 発行/出版 発行
A) 北海道のスミレ 自生種 全リスト(faura 2008 SPRING) 五十嵐博 ナチュラリー 2008年3月15日
B) 北海道の野の花 谷口弘一、三上日出夫 北海道新聞社 2005年5月30日

画像:ナチュラリー提供
書籍名 出版社 発行 著者/編者 ISBN 税抜価格 参考URL
faura 2008年春号 ナチュラリー 2008年 3月15日 - - 1,000円 ファウラ ショップ プラス

気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 札幌市の例 (総務省統計局資料を利用)
気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 稚内市の例 (総務省統計局資料を利用)
気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 根室市の例 (総務省統計局資料を利用)
気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 旭川市の例 (総務省統計局資料を利用)

各地のすみれ 掲載種について

 「各地のすみれ」に掲載しております自生種などの情報は、ご覧いただければ一目瞭然ですが、収集した植物誌など、参考資料の記載内容を紹介しているものです。こうした参考資料は、一般に、県や市などの地方自治体や教育機関、地方の博物館や植物学会、研究団体(個人を含む)などが情報収集の上、編集したケースが多いと認識されます。

 それらの参考資料が編集された時期、目的や経緯、情報収集や編集をされた方々の属性はいろいろですので、一貫性は期待できません。また、ご承知の通り、植物分類学の世界でも学術的知見が変わり続けていますので、編纂時期によって種の名称や表現が変わっているのは、むしろ、当然と言えます。
 編集者の属性も千差万別であり、正直なところ「ちょっと怪しい」情報も、まぁまぁ存在しています。スミレ科に関する限り、このサイトに訪問されている方々の方が、よりディープな知識をお持ちである場合も多いことでしょう。

 「ちょっと怪しい」を超えて、「明らかに外来種である」とか、「これは歴史的に変更された事実がある」、もしくは「単純ミス」などというケースに対しては、それなりの注釈を付けています。
 こうした状況を踏まえて、ご意見や情報をいただくこともありますが、全く踏まえていただけず(笑)、『間違いが多いから直せ』といったアドバイスをいただくこともありました。しかしながら、これらの情報は、日本に植物分類学が定着を始めた頃から現在に至る、歴史的側面を含む「記載事実」ですから、皆様からの投稿で作り変えるといった性質もしくは対象ではありませんね。それは、明らかに編者各位にも歴史に対しても失礼な態度ではないでしょうか。
 現在、私たちが持っている知識は、こうした試行錯誤も含む歴史の積み重ねの上に成り立っているものです。その知識でさえ、来年には変わってしまうかも知れません。悪しからず、ご了承いただくべき性質だと考えて、簡単な補足を施させていただくものです。ぜひ、ご理解下さい。


(つぶやきの棚)徒然草

 (2008/06/08) Latest Update 2024/09/07 [305KB]

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