分類 | スミレサイシン類 | |
---|---|---|
学名 | 基本種 | スミレサイシン Viola vaginata Maxim. Published in: Bull. Acad. Imp. Sci. Saint-Petersbourg 23: 324 (1877) |
変種 | サンインスミレサイシン Viola vaginata var. satomii F.Maek. et T.Hashim., nom. nud. Published in: Violets Jap.: 7 (1963) | |
品種 |
シロバナスミレサイシン Viola vaginata f. albiflora Honda Published in: Nom. Pl. Jap. ed. emend.: 389 (1957)
ウスジロスミレサイシン Viola vaginata f. albescens Sugim. Published in: Keys Herb. Pl. Jap. 1: 355 & 736 (1965)
オトメスミレサイシン Viola vaginata f. purpureocalcarata H.Igarashi Published in: J. Jap. Bot.,75(3): 186 (2000)
|
|
異名 | サンインスミレサイシン Viola vaginata f. satomii (F.Maek. et Hashimoto) E.Hama, nom. nud. | |
由来 | vaginata : 鞘状の、鞘になった | |
外語一般名 | ||
茎の形態 | 無茎種 | |
生育環境 | 山地のやや暗く湿り気味の林下、林縁に見られる。 | |
分布 | 国内 | 北海道南西部から山口まで基本的に日本海側に分布するが、四国でも報告がある。 |
海外 | 日本固有種。 | |
補足 | 岩手県などの北東北では太平洋側でも見られる(積雪量との関連と言われる)。 | |
花の特徴 | 形状 | ソフトな大輪。側弁の基部は無毛。 |
色 | 独特の淡い紫色の花で、唇弁に紫条が入る。中央部が白く抜けるものが多い。 | |
距 | 太くて短い。 | |
花期 | 比較的早く、短い。 | |
花柱 | カマキリの頭形。 | |
芳香 | 弱い芳香を放つ個体と、無香の個体が報告されている。 | |
補足 | 萼の付属体は大きめ。 | |
葉の特徴 | 形状 | 先の尖った大きな心形。花後、大型化する。鋸歯は粗い。 |
色 | 表面は明るい緑色、裏面は淡紫色を帯びるものも見られる。 | |
補足 | 花期には両端から巻き、開花とともに展開して厚くなる。夏、葉は枯れやすい。 * 托葉は葉柄から離れて根元につく「日本の野草(山と渓谷社)」。 |
|
種の特徴 | 形状 | 大粒。涙滴形(膨らんだ楕円形)。 |
色 | 黄土色。 | |
補足 | 種子は少ない。一般に発芽率は低いとされる。果実は大型で褐色、斑点が入る。 | |
根の特徴 | 主根は白くて太い。ヒゲ根は比較的少ない。* 地下茎も太くて横に這い、節が多い「日本の野草(山と渓谷社)」。 | |
絶滅危惧情報 | 愛知県:絶滅危惧Ⅰ類、徳島県:絶滅危惧Ⅰ類、山口県:絶滅危惧Ⅱ類 | |
基準標本 |
スミレサイシン : Hakodate in 1861
シロバナスミレサイシン : Fukui (Echizen), in monte Takekurabe (T.Wakasugi 5, in 1946, TI*(東京大学植物標本室)).
ウスジロスミレサイシン : Yamagata, Prov. Uzen (K.Kato, Hb. Sugim.)
|
|
染色体数 | 2n=24 (Nishikawa, T., 1989, Journal of Hokkaido University of Education : Section IIB) | |
参考情報 | ||
その他 | スミレサイシン類は、スミレサイシンが日本海側、アケボノスミレが内陸部、ナガバノスミレサイシンが太平洋側に住み分ける。 |