イシガキスミレ [ヤエヤマスミレの変種] (石垣菫)
イシガキスミレ イシガキスミレ
イシガキスミレ イシガキスミレ
沖縄県石垣市 2007年4月13日 alt.=48m

イシガキスミレ イシガキスミレ
分類 ミヤマスミレ類
学名 基本種 ヤエヤマスミレ Viola tashiroi Makino (葉が菱形) First published in Bot. Mag. (Tokyo) 21: 57 (1907)
変種 イシガキスミレ Viola tashiroi var. tairae Nakajima(三角状で基部が切形) First published in J. Geobot. 18: 13 (1970)
由来 tashiroi : 人名に由来する 田代安定氏WHO! (1857-1928) 植物学者、民族学者、冒険家、
tairae : 沖縄の著名な植物研究家・分類学者である平良朝正(たいら ちょうせい)氏の姓に由来(献名)、多くの新種や新変種の発見に関わり、南西諸島の植物相(フロラ)の解明に尽力した。
外語一般名
茎の形態 無茎種
生育環境 川の上流(渓流部)、滝壺等の水しぶきが掛かる岩場で、岩や苔の上に生えている。
分布 国内 沖縄県(石垣島などの八重山諸島)に分布。
海外
補足 固有種。石垣島の固有変種とする意見、西表島などにも生育するとの意見がある。
花の特徴 形状 小輪(1cm程度)。花弁は細く、唇弁は極く小さい。側弁の基部には短毛が見られる。
色 白花で、唇弁に紫条が入る。萼片は明るい緑色でほぼ全縁。
距 小さくて丸い。白色から極めて薄い緑色。
花期 2~4月。
花柱 細いがカマキリの頭の形に近い。
芳香
補足 花茎が長め。ヤエヤマスミレより少しだけ小型と言われる。
葉の特徴 形状 極めて小さい三角形(またはハート形)で、基部が切形。鋸歯HELP!はゆるやかな曲線風。
色 濃いめの緑色。裏面は若干白っぽい緑色。
補足 イシガキスミレ
葉は多い。葉脈HELP!に沿って薄い白斑が入る。
縁に微毛がある程度で、ほぼ無毛。
種の特徴 形状 小粒。
色 淡褐色から黒褐色。
補足 果実当たり3~35個程度の種子が結実する。
根の特徴
絶滅危惧情報 環境省【絶滅危惧IB類(EN)*(環2020) 】⇒【絶滅危惧IA類(CR)*(環2025) 】 HELP!、沖縄県:絶滅危惧Ⅰ類
基準標本 イシガキスミレ : 沖縄県 石垣島(名蔵川流域の苔蒸した淵)1968.4.25 by Nakajima(京都大学収蔵)
染色体数 2n=22 (Yoshioka, H. & R. TANAKA, 1981, Chromosomes of Viola. Shin Kaki)
参考情報 琉球の植物データベース
その他 一般にヤエヤマスミレより小さい。草丈は自生環境で5cm程度。1968年、石垣島名蔵川で中島邦雄氏と平良朝正氏が見出した。
分子系統解析の結果、(イシガキスミレは)石垣島や西表島に生育するヤエヤマスミレと49万年前(153~4万年前?)に共通祖先から分化したとの情報が書籍(レッドデータプランツ増補改訂新版-2015-、山と渓谷社)に記載されていた。

イシガキスミレ イシガキスミレ イシガキスミレ
比較的遅い時期に店頭に並んだ「石垣島スミレ」と記されたポット
千葉県 1999年5月23日 植栽
 ヤエヤマスミレなどが園芸店で販売されているのは、とても珍しいのではないかと思います。特にイシガキスミレは、花期の違いもありますが、展示会でも珍しい部類に入るのではないでしょうか。
 園芸店でスミレが販売される場合、ハウス栽培なのだろうと思いますが、自然のものより、かなり早い時期に店頭に並んでいます。イシガキスミレが店頭に並んだのは、逆に比較的に遅い時期でしたので、見逃しそうになりました。良く見ると種苗会社のロゴが見えますが、これはご愛敬!登録商標との記載はありませんでしたが「石垣島スミレ」と札がついていました。交雑種である可能性もありますが、確認できていません。
1999/10/22


イシガキスミレ イシガキスミレ
イシガキスミレ
イシガキスミレ イシガキスミレ
千葉県 2004年6月12日 植栽

 やっと、自生地を訪ねることができました。ところが、花を見ることはできませんでした。一部では花が終わっており、蕾がありましたので、その間の花のない時期に訪ねてしまったことになります。残念ですが、花は植栽品で見ることができます。自生地を確認することができたことをとても嬉しく思います。
 石垣島の極く限られた河川流域に自生する変種ですが、島の他の河川にはヤエヤマスミレが自生しているそうです。事前情報のおかげで、直接自生する河川に出向いたのですが、他の河川も探してみたら良かったのですね。
2007/04/14


 一般にイシガキスミレは葉の形状、特に基部と呼ばれる茎側の部分が切形、即ち、真っ直ぐになっていて、全体として小さな三角形をしているという外見的な違いで判断されます。しかしながら、母種であるヤエヤマスミレや兄弟分であるイリオモテスミレとの差異は決して大きいものではなく、同じ自生地に基部が心形の個体と切形の個体が混在していることは、むしろ普通だと認識しています。栽培品を幾つか見比べて感じるのですが、葉の大きさや伸び方は栽培環境に左右されるものではないかと思います。ヤエヤマスミレは総称であって、他は自生地で呼び分けるという見方をするケースも一部にはあるようです。
 イシガキスミレは「渓流沿い植物」の特徴がより強く出ていると見れば、理解しやすいのではないかと思われるのですが、どうでしょうか。
2014/02/04


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 (1999/10/22) Latest Update 2026/10/21 [500KB]

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