さて、今回、最も悩ましかったすみれの登場です。これは何でしょうね?花や全体の印象からすれば、ニオイタチツボスミレの葉黒型かなぁ・・・というところですが、実は、葉脈が赤くて、九州で見かけたマダラナガバノタチツボスミレを彷彿とさせる様子でした。さすがに困って、自生地である愛知県の研究家に問い合わせをしてみました。
ナガバノタチツボスミレは茎生葉の上の方がもう少し尖る、花の形状や色合い、特に距が白い。ナガバノタチツボスミレは愛知県でも自生地が限定的であることから、ニオイタチツボスミレと見るとのこと。ふむふむ、そんなところでしょうか。実は、アップにすると花茎に微毛がびっしり生えています。もう一つ、この個体から1m程度しか離れていない位置に、一般的なニオイタチツボスミレがはるかに小さい姿で花を咲かせていました。これも戸惑いを誘う罠だったのかも知れません。
大きさから雑種強勢の可能性もありますが、交雑相手の候補について皆目検討がつきません。