命名の元になった個体はムラカミタチツボスミレと同様、新潟県村上市岩船(岩舟)のものです。その周辺では多くの個体が見られ、決して珍しい類の交雑種ではないと思われました。2003/07/06
タチツボスミレ類同士の交雑種の場合、稔性があることが少なくないため、結果として「戻し交雑」が起こりやすいと言われます。実際、現地で観察しますと、DNAを調べるまでもなく、幅広い変異が見られ、長期間、そうした「戻し交雑」が繰り返されてきたのだろうなと実感できます。そのため、「イワフネタチツボスミレかも知れない」というケースが多く、「これは典型品だ」と特定できずに迷ってしまう方が、むしろ、普通だと思います。2024/01/15
(2003/07/05) Latest Update 2024/01/15 [420KB]