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イカリソウ(碇草) 徒然草
イカリソウ(碇草) イカリソウ(碇草)
撮影地 : 山梨県南都留郡 撮影日 : 2011年4月30日
学 名 Epimedium grandiflorum C. Morren var. thunbergianum (Miq.) Nakai Published in: J. Jap. Bot. 20: 69. (1944)
概 説 種としてのイカリソウは日本固有種。強壮剤として使われる植物だが、中国でインヨウカク(淫羊霍)と呼ばれている種は、湖北、四川省などで産する大型のホザキイカリソウとのこと。 イカリソウの仲間全般としては、ヨーロッパからアジアの温帯域に自生する。
分 布 北海道(渡島半島)、本州(東北地方以南)太平洋岸、四国、九州。
花弁は4個、一般に紅紫色、距は長さ15~20㎜。距が四方に拡がって碇(錨)の形に見えることが和名の由来。
1~2回3出複葉。小葉は左右非相称の歪な卵形、先は一般に尖鋭形、基部は心形または矢じり形、葉縁には細かい鋸歯がある。
その他 別名としてサンシクヨウソウ(三枝九葉草)、マラタケリクサ(古名)などと呼ばれる。

イカリソウ(碇草)

[特徴]

● 4~5月に咲く多年草です。草丈は20cm~30cmというところでしょうか。
● 自然に見られるイカリソウは比較的大きな植物体になるようです。色の変化があり、赤紫から白色、希に黄色も見られるようです。キバナイカリソウは北から西斜面でしか見ることができませんでしたが、イカリソウは開けた丘の上でも咲いています。
● 三枝九葉草(サンシクヨウソウ)と呼ばれる所以は、ひとつの茎から3本の枝を出して、素の咲きにそれぞれ3枚の葉をつけることにあります。この構造は、和紙の原料として知られている「ミツマタ」にソックリですね。

撮影地 : 千葉県(植栽) 撮影日 : 2004年4月24日


イカリソウ(碇草)[紅]
撮影地 : 東京都(植栽) 撮影日 : 2005年4月17日 『夕映え』
[咲いている様子]
● 茎はとても細いのですが、思いの外、しっかりしていて、自然の風程度で折れてしまうような華奢なものではありません。上の写真のようにヒョロリと伸びてしまって、花や葉が雨にぬれて重くなっても、弾力性を発揮してぐっとこらえています。
● 花が葉の上に位置するか、下に位置するかで、かなりイメージが違ってきますが、イカリソウの場合、花が上になることが多いようです。これに対して、キバナイカリソウは葉の方が上になることが多いようです。
● 花後に袋状の実をつけるそうですが、まだ、見る機会には恵まれていません。

イカリソウ(碇草)

[薬効]

 胃が重い時、食欲不振、低血圧、不眠、貧血などに強壮効果があるとして使われています。むしろ強精効果について知られていますが、人間の場合、効果があると思って使用すれば、それなりの効果があるという程度と認識した方が良さそうです。
 健胃薬として常用することは避けて、調子が戻ったら使用をを止めた方が良いとされています。使用する量は控えた方がよさそうです。

撮影地 : 群馬県前橋市 撮影日 : 2003年5月4日


イカリソウ(碇草)
撮影地 : 群馬県前橋市 撮影日 : 2003年5月4日
[採集]
 開花後の5~7月に、植物体全体を刈り取って2~3日天日干しをして、和紙の袋などで保管します。ただ、個体数が減っている植物ですので、山取りをすることは好ましくありません。育てやすい植物です。園芸店で苗を売っていますので、必要な株を庭に植えて育てる考え方が重要です。

イカリソウ(碇草)
撮花の色には濃淡が見られ、葉の方も周囲だけでなく、葉全体に赤みを帯びていることがあり、変化が見られます。
撮影地 : 長野県松本市 撮影日 : 2007年6月2日

イカリソウ(碇草) イカリソウ(碇草)
明るくてゆるやかな坂道でポツンポツンと花を咲かせる姿が見られました。真後ろから見た姿は少しお茶目な感じでした。
撮影地 : 山梨県北杜市 撮影日 : 2013年4月13日

(つぶやきの棚)徒然草

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